カテゴリー「大津壁・大津磨き」の記事

2013.05.26

左官の仕事~ 大津壁

土に少量の石灰とスサを混ぜた材料を塗り付け、鏝で何度も押さえて表面強度を堅く仕上げる工法の事を 《 大津壁 》 といいます。

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大津壁には 【 泥大津 】 、 【 並大津 】 、 【 大津磨き 】 等のグレードがあり、特に 【 大津磨き 】 は土壁・最上級仕上げのひとつに数えられます。
それぞれの仕上げを簡単に説明しますね。

【 泥大津 】 とは、 泥色をした土(田んぼの土など)に石灰を混入した材料を塗り付け、鏝で押さえた仕上げた壁 の事です。
廊下や階段など通常の土壁(撫で物、中塗り仕上げ等)よりも強度が必要とされた場所に用いられました。


【 並大津 】 とは、 色土(黄土、赤土、白土、浅黄土、黒土など)に石灰を混入した材料を塗り付け、鏝で押さえた仕上げた壁 の事です。
上記の 泥大津 よりも上級の仕上げで、色土の見た目が綺麗なので 《 ドロマイト・プラスター 》 が普及するまでは、住宅では日常的に仕上げられていた工法でした。


【 大津磨き 】 とは、 大津壁 を鏡面に仕上げた磨き壁 の事です。
その輝きはペンキ等の光沢とは違い、重厚感があって見る人を魅了する大変美しい仕上げですよ。
基本的には色土(黄土、白土など)の土そのものの色を楽しむ仕上げですが、 油煙を混入させた “ 黒大津 ” や 弁柄を混入させた “ 赤大津 ” などもあり、さらに 大津磨き をアレンジした “ 鉄壁 ” なんてモノまであります。


【鉄壁】 とは、 南部鉄のような凸凹がある大津磨き壁の事 です。
大津磨きの美しさに加え、南部鉄のような風合いが素敵な仕上げですね。
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大津壁 のルーツは滋賀県にある と言われております。
滋賀県では “ 江州白土 ” と呼ばれる良質の白土が古来より採取できました。
京都の聚楽土などは砂分が多く “ 土壁・撫で物 ” として用いられましたが、滋賀の白土は粘土質が強すぎて “ 土壁・撫で物 ” には使えず、逆に白土の強度を生かした仕上げとして重宝されるようになります。
強度のある 《 大津壁 》 は瞬く間に全国に広がり、住宅等では当たり前のように施工されておりましたが、時代と共に徐々に施工されなくなっていきました。

しかし、最近では 【 大津磨き 】 の美しさが見直され、多くの建築家が好んで採用してくれるようになってきました。
家全体を仕上げるのは予算の関係上難しいと思いますが、 床の間の奥の壁 や 玄関を開けて最初に見える壁 等でこの 【 大津磨き 】 が仕上げられていたら、それだけで家のグレードが上がった気がしませんか?

是非、家のポイントとなる壁に採用していただきたい仕上げです。


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2010.08.29

鉄壁の試験施工

本番前に試験施工をしてみました。

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課題が見えたので、修正せねば・・・

本番まであと少しだsign01
死ぬ気で頑張ろうrock

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2010.05.07

鉄壁(大津磨きの応用編)

ツルツルテカテカの大津磨きも良いのですが、大津磨きの工法を更にアレンジして南部鉄の風合いを持つ“鉄壁”が私は大好きです。

ピカピカなのにゴツゴツな風合いが素敵です。

もちろん土壁ですよsign01


日々、試験施工をしながら研究しておりますが、鏝を握るたびに新たな閃きが芽生えてきて、とても楽しくなります。

左官をやっていて最高に幸せだ~


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2009.05.26

大津磨き

木の家で素晴らしい家造りをしている住宅建築会社の展示場の玄関 “大津磨き” で仕上げました。scissors

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展示場の玄関と言う事で多くの人達の目に留まると思うとワクワクしますね。
また、前回の日記で書いたロビーの “白土半田仕上げ” とトイレの “赤土切り返し仕上げ” 、そして “黄土の引き摺り仕上げ” も併せて、土壁の仕上げを多くのお客さんに取り入れてもらう事を期待しております。heart

この展示場の工務店ではないのですが昨日、チルチンびと地域工務店の業者さんと現場周りをして、今後の方向性を確認しました。
これからも私が仕上げを提案して、それを見てもらって意見をいただき、それぞれの工務店や設計士の “色” と融合させて、新しい仕上げを模索していこうと思っております。

つまり、 “半田仕上げ”“切り返し仕上げ” も業者毎に配合を大きく変えて、それぞれの業者さん好みの仕上げをやっていくという事です。

そうする事によって毎回、新たな発見があってレベルアップしていけそうな気がします。

今年こそは飛躍の年としたいものです。rock

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